学資保険も保険のひとつなので、加入するに当たっては加入条件があります。
だから、誰もが必ずしも学資保険に契約できるわけではありません。
ここでは学資保険の具体的な加入条件をメインに挙げていきます。
さらに、学資保険の加入条件をクリアしても気をつけたいこと、もし加入条件に満たなかった場合、学資保険に替わるもので教育資金を準備する方法についてもまとめました。
学資保険の加入条件について知りたい方、加入条件を満たせそうにない方も参考にしてみてください。
1.健康状態の告知する義務がある
学資保険に加入する際にクリアしなければならない加入条件は全部で2つ。
まずは健康状態の告知です。
保険会社によって告知内容はマチマチですが、告知する内容は主に次の3つ。
・過去の病気の既往歴について
・直近の健康状態について
・現在障害の有無について
多くの場合期間指定付きの告知になっているので、既往歴があるから断られるかも…と諦める前にチェックしましょう。
1-1.保険契約者の健康状態の告知義務がある理由
学資保険は保険契約者に万が一のことがあった場合に、その後の保険料の支払が免除になる特約がついていることが多いです。
保険料の払込みが免除になっても、満期時には契約時の保険料や祝い金が受け取れるので、保険契約者や被保険者にとってはありがたいことです。
しかし、保険会社からすれば、保険契約者から保険料が支払われないまま満期時に予定通りの保険料を支払うことは、保険会社が損をしてしまいます。
だから、学資保険の契約時点で健康状態に不安のある契約者は加入を断られることが多いです。
1-2.被保険者の健康状態の告知義務がある理由
子どもの教育資金だけを貯蓄する目的で学資保険に加入する場合は、子どもの健康状態の告知は義務づけられていないため必要ありません。
しかし、医療保障を特約につけたいといった場合になると被保険者である子どもの健康状態の告知が必要になります。
ところが、保険会社の学資保険のタイプによっては、健康状態の告知に関する内容の期間がマチマチです。
そのため、たとえ既往歴があったとしても患った時期によっては問題なく医療保障の特約をつけて加入できることもあります。
医療保障を特約につけたいが、子どもに既往歴がある場合は保険会社の加入条件をチェックしましょう。
1-3.健康状態の告知は自己申告
健康状態の告知が義務づけられていると聞けば、医療機関で発行してもらう公文書の診断書だと思う人もいるかもしれません。
実際は、保険会社から指定されたフォーマットの書類に記入するタイプや、タブレットで健康状態の質問に答える形式が主流です。
つまり、あくまでも契約時点で行なう自己申告による健康状態の告知になるので、医療機関で保険契約用の検査を受けるとか、証明書を発行してもらうことは必要ありません。
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1-4.健康状態の審査はそれほど厳しくない
健康状態の告知が義務づけられているにも関わらず、実際に行なわれていることは保険会社で用意されている質問に答える形式の健康状態の自己申告。
気になるのは審査の厳しさかもしれません。
多くの場合が学資保険契約時点に健康状態の自己申告を行なうため、余程のケースでない限りは契約担当者の判断だけで済みます。
したがって、これといった重大な問題が健康状態にない限りは、それほど厳しくないといえます。
だからといって、虚偽の自己申告はいけません。
1-5.健康状態の告知義務違反をすると契約の解除もある
健康状態の自己申告する際に、虚偽の報告を行ない、なんらかのきっかけで、保険会社側に告知義務違反と判断されれば、最悪の場合は契約が解除され、保障がなくなり、保険金や祝い金が支払われなくなる可能性もあります。
また、それまで支払った保険料も返ってくることはありません。
だから、バレなければ大丈夫と軽く考えてはいけません。
なかには「学資保険の契約が解除されたら、別の保険会社の学資保険に入ればいい」と考える人もいるかもしれません。
後述しますが、学資保険には加入するためには年齢制限があること、仮に加入できたとしても支払っていく保険料が高くなる可能性も高いため、学資保険の入り直しを安易に考えないほうがいいです。
2.学資保険の加入には年齢制限がある
学資保険に加入するための2つ目の加入条件は年齢制限です。
もうひとつの加入条件である健康状態の告知よりもシビアです。
保険会社、学資保険の種類やタイプによっても契約を制限される年齢はマチマチなので気になる商品はすべてチェックが必要です。
2-1.契約者と被保険者ともに年齢制限がある
学資保険に加入するための加入条件である年齢制限は、保険契約者と被保険者の両方にあります。
まずは保険契約者の年齢制限についてです。
学資保険は保険の中でも特有の保険料の支払免除特約があります。
そのため、保険契約者が高齢の場合、万が一のことが起こる可能性が高くなります。
そのため、保険契約者が高齢の場合は保険契約者になれない場合もでてきます。
次に被保険者である子どもの年齢制限です。
学資保険の性質上、多くの商品は子どもが15歳、18歳程度で満期を迎えます。
そのため、子どもが10歳を迎える頃に加入ができなくなるものが多いです。
2-2.年齢制限は学資保険の条件やタイプによって異なる
先述したように、保険契約者の年齢制限は保険料の支払免除特約によるものです。
そのため、学資保険の契約内容が同じであっても契約者の年齢によって違いが出てきます。
例えば、契約者の年齢が高くなればなるほど、保険会社では保険料の支払免除特約をなるべく利用しないで済むように、保険料を支払う期間を短くしなければならない傾向が高くなります。
つまり、保険料の支払期間が長いタイプの学資保険を検討中であれば年齢制限をすぐにチェックしたほうがいいでしょう。
2-3.契約者と被保険者ともに若いほうが保険料は安い
学資保険の条件やタイプによって年齢制限が異なりますが、保険契約者の年齢制限が保険会社や学資保険の商品ごとにマチマチなのに対して、被保険者である子どもの年齢制限は概ね10歳前後となっています。
保険契約者の年齢制限のところでも触れたように、子どもの学資保険は保険料を支払う期間が長いほうが1回に支払う保険料が安くて済みます。
つまり、保険契約者と被保険者の両方がなるべく若いタイミングで学資保険を契約すれば1回に支払う保険料は安くて済みます。
2-4.妊娠時特約もある
保険契約者と被保険者の両方がなるべく若いタイミングで学資保険を契約すれば1回に支払う保険料が安くて済むのであれば、子どもが誕生したタイミングで加入するのがベストなのでしょうか?
多くの学資保険には、出生予定日の140日以内といったように、出生予定日の一定期間以内であれば妊娠中から学資保険に加入できる「妊娠時特約」があります。
しかし、この妊娠時特約は子どもがまだ誕生していないため、被保険者である子どもの名前を契約時に登録することができません。
したがって、子どもの誕生後に被保険者名を登録するなどの手間が発生することは知っておきましょう。
3.契約者である親の健康状態に問題がある場合
学資保険の加入条件にある契約者の健康状態。
もし、契約者の親に何らかの健康上の不安要素がある場合はどのようにすればいいのでしょうか?
3-1.貯蓄性重視の学資保険を選ぶ
学資保険にはさまざまなタイプの保険があります。
特に契約者である親の健康状態が不安な場合は、保障はついていなくても、学資保険本来の目的を果たせる貯蓄重視のシンプルな学資保険を選んで加入するようにしましょう。
3-2.契約者を祖父母に変更する場合は注意が必要
たいていの学資保険契約者は子どもの親であることが一般的です。
しかし、健康上の問題で子どもの親が契約者になれないという場合、おじいちゃんおばあちゃんが可愛い孫のために学資保険の契約者になるということもできます。
しかし、おじいちゃんおばあちゃんが孫を受取人にして学資保険の契約者になった場合は保険会社からもらえる祝い金や満期時の保険料にはすべて贈与税がかかるため注意が必要です。
4.被保険者である子どもの健康状態に問題がある場合
学資保険のなかには、被保険者である子どもが持病を持っている場合には契約できない学資保険もあるので注意が必要です。
では、子どもの持病が理由で学資保険に入れない場合はどのようにすればいいのでしょうか?
4-1.親の生命保険で学資保険の代用をする
銀行の定期預金よりも金利が比較的いい「低解約返戻金型終身保険」であれば死亡時の保障と保険料控除がつきます。
低解約返戻金型終身保険の場合、たとえ子どもに持病があったとしても、契約者と被保険者を子どもにしないで、健康に問題のないお父さんかお母さんのいずれかにすれば契約できます。
ただし、低解約返戻金型終身保険はあくまでも終身保険であるため、学資保険のように契約途中で祝い金などの支払はありません。
4-2.兄弟姉妹の学資保険を手厚くする
学資保険を契約するとき、満期時に受け取る保険料の使い途が被保険者のための使用目的でなければならない必要はありません。
だから、持病がある子どもが学資保険に入れなくて、兄弟姉妹がいるのであれば、他の健康に問題のない兄弟姉妹の学資保険を手厚くするのもひとつの方法です。
学資保険の加入条件は「健康状態の告知」と「年齢制限」の2つ
学資保険の加入条件は「健康状態の告知」と「年齢制限」の2つだけです。
健康状態の告知は基本的に契約者になる親の健康状態を自己申告するもので、シンプルな貯蓄性重視の学資保険であれば比較的審査がゆるいです。
一方、もうひとつの加入条件である年齢制限は自分自身ではどうすることもできないので健康状態の告知よりもシビアといえます。
学資保険は年齢制限があり、契約者と被保険者ともに年齢が若ければ若いほど定期的に支払う保険料が済むので、学資保険に加入するのであればなるべく早いタイミングがいいでしょう。
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