一生のうちに必要なお金を算出する「ライフプラン」。
家計の収入や支出を把握し、今後自分たちがどんな人生を送っていきたいのかを具体的にしていきます。
理想とする将来設計をするためには欠かせないものですが、ライフプランを考えるのはちょっと手間だったりお金のプロFP(ファイナンシャルプランナー)への相談料が高い、なんてイメージありませんか。
今回はライフプランを考える4つのメリットとライフプランの一例、簡単にシミュレーションできるサイトやFPが作った無料の雛形をご紹介します。
ライフプランってなに?
一生に必要なお金を算出する
ライフプランとは「人生設計」のことです。
自分の5年後・10年後・20年後、どのようなイベントがあって、その時いくら必要なのかを算出します。
もちろん、人生では予想外のことがたくさんあります。
しかし、自分が理想とする将来や、必要となるお金やリスクに、しっかりと対応できるように備えなければいけません。
将来を見越したうえでの資金計画は、豊かな人生を送るうえでも重要となってきます。
ライフプラン表やシミュレーターを用いてプランニングしよう
家族構成や収入・支出を洗い出す
ライフプランを行うには、自分で表を作ったり、無料のシミュレーターを利用すると簡単に出来ます。
その時必要なのは、4つ。
年齢・家族構成・収入・支出です。
普段から家計簿をつけている人は、すぐに支出を出すことができると思います。
そうでない人は、大まかな金額でも大丈夫です。
どんな生活を送りたいかによって結果は様々
ライフプランの結果は、同じ年収や年齢でも結果は人それぞれです。
それは基本のシュミレーションに、自分たちの理想とする将来を加えていくから。
一戸建てのマイホームを持ちたいのか、子どもの教育費はいくらかけていくのか、等それぞれの家庭でどんな生活を送りたいかによって、結果が変わってきます。
これは夫婦での考えが大事になってくるので、よく話し合いましょう。
ライフプランを考える4つのメリット
①家計を見直すきっかけになる
ライフプランを考えると、理想とする将来に向かって現在の家計状況を見直すきっかけとなります。
もともと家計簿をつけてない人は、どのぐらいの支出をしているのか知ることにもなりますし、家計簿をつけている人でも無駄な出費があることに気づく場合もあります。
将来の必要な資金を調達するために、様々な出費を見直すことができます。
②住宅や車の購入の際、現実的かどうかを判断する基準になる
子どもができると、マイホームやファミリーカーが欲しくなりませんか?
住宅展示場やディーラーに行った時、そういった大きな買い物でいくらまでが現実的なのか、 ライフプランがあれば判断基準になります。
金額内に収めるために、サイズを小さくするのか、中古品も検討するのか、いつ買うべきなのかなど。
買ってから後悔しないような選択をすることができます。
③保険選びに役立つ
現在加入している生命保険の変更や、今後子どものために入るであろう学資保険などを選ぶ時に役立ちます。
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特に学資保険や個人年金などは、契約途中で解約してしまうと支払った金額より、受け取る額が少ない「元割れ」を起こしてしまう商品。
自分たちが決めた「一定額」を、ずっと払い続けられるのか。
ライフプランをもとに、考えることができます。
④貯蓄に具体的な目標ができる
ライフプランを考えると、「いつまでに・いくら貯める」といった具体的な目標ができます。
やみくもに生活費を削って、苦しく貯蓄するよりも、 具体的な目標に向かって今の生活を充実しつつ、目標達成のために頑張ることができます。
ライフプランをシミュレーションしてみた
①20代共働き夫婦(子ども1人)
夫婦どちらも25歳の会社員、子どもは1歳という設定で、シミュレーションしてみました。
結果、収支は黒字で安定した生活が送れるだろうとでました。
やはり若いうちから子どもを育てつつ正社員として働いているので、子育てが終わるのも早く、現役で活躍している時代も長いからだと言えるでしょう。
②30代片働き夫婦(子ども2人)
夫婦どちらも30歳の夫は会社員、妻は主婦で子どもは3歳と1歳の2人という設定で、シミュレーションしてみました。
結果、現役時代から赤字の危険性が。
老後はさらに生活が苦しくなるかもしれないという予測がされました。
少しずつでも貯蓄をしていけば、大丈夫でしょうとのことです。
やはり片働きというのは、家計を支える軸が一つなので厳しいと予測されます。
子どもが生まれるまでの間、生まれてから、「どれだけ貯金ができるのか」にかかっているようでした。
③40代共働き夫婦(子ども2人)
夫婦どちらも40歳の会社員、子どもは10歳と13歳の2人、という設定でシュミレーションをしてみました。
結果、収支は黒字で安定した生活が送れるとのことでした。
やはり夫婦共働きというところが、家計を支えているのでしょう。
おすすめのライフプランシミュレーションツール6選
WEB上で診断できるページ
松井FP
スマホ専用ページもあり、とても見やすく出来ています。
ゲーム感覚で、5ページにわたる簡単な入力を済ませると、結果は天気のマークと共に表示。
資産に余裕があれば晴れ、怪しいと曇り、危ないと雨・雷と、とっても分かりやすくなっています。
支出・収入・貯蓄が、円グラフ・棒グラフなど様々な見やすい図で表示され、結果をURLかお問い合わせ番号で保存しておくことも可能です。
スルガ銀行
30秒で出来る「簡易シミュレーション」と10分かけてじっくり行う「詳細シミュレーション」の2種類が選べます。
どちらも年収や教育費は統計データを自動で反映してくれるの、で入力する箇所が少なくて済みます。
「簡易シミュレーション」では基本情報だけですが、「詳細シミュレーション」では年金やセカンドライフ、ライフイベント等も入力することができます。
じっくり入力した分、より自分に合ったライフプランが分かりますね。
結果は「ライフイベント表」と共に、「年度別収支グラフ」・「貯蓄残高推移グラフ」・「キャッシュフロー表」も出してくれます。
ゆうちょ
子どもがあと何人欲しいか、学校は公立・私立という入力もできます。
それ以外にも、「今の生活スタイル」としてどのような方針か、「退職後(老後)の生活スタイル」としてどのようにしたいかという項目も選択式であります。
結果は動くグラフと「現役時代」・「退職後」それぞれの、最も注視したい時期の貯蓄額/負債額が年齢と共に表示。
最後にファイナンシャルプランナーからのワンポイントアドバイスとお勧めの金融商品も案内してくれます。
日本FP協会
可愛いアイコンと共に、自分の年代や年収選ぶだけ。
難しい入力は一切ありません。
結果のグラフには、気を付けたい時期に「!」と共に年齢とコメントが。
アドバイスがしっかりと記載されて、最後には暮らしのポイントコラムも載っています。
配布されているエクセルフォーマット
FP中川優也さん作「ライフプラン表の雛形」
「年収300万円でも無理なく住宅ローン返済」というサイトでLINEの「自由に生きるコンサルタント中川優也」を友達追加すれば、ダウンロードページに移動できます。
サンプルを見ながら、自分の場合を入力してみましょう。
FPウェブシュフさん作「ライフプラン表ひな形」
FPウェブシュフさんの「FPウェブシュフ-人生100年時代を学びでサバイバル」というサイトの「エクセルを使ったライフプランの立て方~ライフプラン表の作り方」ページ中段にある黄色い多きなボタンから、エクセルファイルをダウンロードすることができます。
エクセルファイルにはFPウェブシェフさんの家と、自分の場合を見比べながら入力してみましょう。
またサイトには、ライフプランのメリットや作り方も詳しく書かれています。
これからどんな人生を送りたいのか、送れるのかを判断する
資金が不足してしまうという場合はどうしたらいい?
人生においてどうしても外せない部分が、人それぞれあります。
子どもの進学だったり、マイホームだったり、老後のゆとりだったり。
そういった理想を叶える上で、資金が足りない場合はどうしたらいいのでしょうか。
方法は3つあります。①今の生活を見直す、②夫の転職、③妻の仕事復帰。
①今の生活を見直す
これは一番身近で、簡単かもしれません。
今の生活にゆとりがありすぎて、全く貯金できないのではいけません。
お小遣いや食費だけでなく、保険・光熱費・通信費など、生活に支障がない部分も見直してみてください。
②夫の転職
現在の収入によって必要性が変わります。
現在の収入が平均もしくはそれ以上で、今後も昇給が見込めるのであれば、むしろ転職はしない方がいいかもしいれません。
しかし収入は平均を大きく下回り、今後も昇給が見込めないのであれば一度転職を考えてみてはいかがでしょうか。
年齢が上がるにつれて採用制限が出てきてしまい、転職は難しくなってしまいます。
なので、転職をするなら若いうちがお勧めです。
③妻の仕事復帰
どのライフプランの場合にも、年齢や子どもの人数よりも「妻が正社員で働いているかどうか」が家計に大きく影響します。
やはり夫婦2人でお金を稼ぐということは、家計を支える上で強いのでしょう。
子どもから手が離れたと思ったら家の事は夫婦二人で協力して、奥さんも正社員として社会復帰できるように、旦那さんが支えてあげる。
というのも、1つの方法です。
まとめ
ライフプランについて、いかがでしたでしょうか。
人それぞれ、様々な人生設計があります。それを叶えるために、ライフプランは欠かせません。
「何が起こるかわからない人生で、ライフプランの設計は無駄だ」という意見もありますが、家計を見直すきっかけになったり、保険選びや車・住宅など大きな買い物をする上での基軸もできます。
そして何より、貯蓄に対して具体的な目標を持てるようにも。
ライフプランは、シミュレーションサイトを使ったり、FPが作ったエクセルの雛形も無料で利用できます。
自分たちの現在の状況、未来のリスク予測ができ、このままで大丈夫なのか、それとも方向転換しなければいけないのかが見えてくるのです。
ぜひ一度、試してみてください。
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